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アメリカのビザ取得の話 ~その1~


 

私が日本に住んでいました時、大阪で英語教師として働いていたアメリカ人のシャノンと結婚しました。そして2人でハワイに住もうと決心したのですが、ご存知のように移住にはビザが必要です。今回はどうやってアメリカのビザを取得したか、当時の体験談を踏まえてご紹介しようと思います。

 ビザには様々な種類があります。学生ビザや就労ビザ、そして私が取得した配偶者ビザなどなど、その人の目的や状況により取得すべきビザの種類も大きく異なります。その中でも、配偶者ビザは比較的取得しやすいと言われています。アメリカ人と結婚すれば、よほど問題がない限りすんなり取得できると言われています。

 とはいえ、今日明日ですぐ取れるようなものではありません。多くのビザ取得希望の方が苦労したように、その必要書類、取得までに要する期間、様々な場所に出向き、手続きを行わなければならないその時間的・金銭的出費・そして精神的疲労は大変大きなものといえます。ですから、ビザ取得にはかなり長い期間がかかるとあらかじめ覚悟をしておくだけでも、後々の気持ちの持ち方がかなり変わってくるものです。

 当時友人に、日本人とオーストラリア人の夫婦がいまして、彼らはオーストラリアに移住を望んでいました。配偶者ビザ希望の点では私と妻の状況と同じでした。彼らは都合で年末迄にビザを取得し、新年をオーストラリアで迎える予定でいましたが、実際のビザ手続きは予定を大きく上回り、年を越してもまだとれず、都合でオーストラリア人の妻だけ先に移住、夫は取得のため日本に残る、という悲惨な状況になってしまいました。

 私のビザ取得も、仕事の合間を縫って少しずつ行ったためか、結局取得までに7ヶ月ほどかかりました。これから取ろうとお考えの方や、興味のある方は、くれぐれも時間的余裕をもって行うことをお勧めします。

 私のビザは配偶者ビザですので、その体験談しかお話できませんが、どういう流れかをお話しようと思います。
 さてビザを取ろうと決めた私たちは、アメリカ大使館のウェブサイトを見ました。そして何がいるのか、必要書類を確認しますと出てくるその多さにびっくりしました。なんと多くの書類を用意せねばならないのか。。国内で数少ない、大使館指定の病院で行う健康診断、警察証明書、パスポート、戸籍謄本、結婚証明書、アメリカ国内で扶養者になってくれる人の各書類(妻の母に協力してもらいました)など、そして費用として何だかんだと約10万近くかかりました。

 私のとって厄介だったのは、アメリカ大使館が指定する病院まで出向いて健康診断をうける、というものでした。当時奈良に住んでいましたので、指定病院の中で最寄の神戸にいきました。行き返りで4時間はかかりましたが、住まいの都合上もっと遠い方もおられることでしょう。仕事を休まねばなりません。健康診断をパスするためにはいくつか必要な点がありますが、最も困難なのはおそらく必要なワクチンを全て摂取しているかどうか。母子手帳を見れば、あと何のワクチンが必要か分かります。私は3つほど新たに受ける必要がありました。確かおたふくかぜのワクチンと何かでした。それらは家の近くの病院でもでき、割安ということでしたので、必要なワクチン、予防接種は奈良の最寄の病院で行うことにしました。とはいえ、最寄の病院では扱っていないワクチンが必要といわれ、注射をうたれ、結局4万以上しました。健康保険がきかないのですね。

 その後、家から最寄の病院でさらに必要なワクチンを受けに行きました。今から思うと、神戸でやっておいたほうが早かったと思います。というのは、最寄の病院では私のような例はなく、ワクチンを一応打ってもらいましたが、医者が英語で診断書を書けない。ビザに必要な書類ですので、必要なワクチンを受けた旨の診断書も英語で書いてもらう必要があります。医者とは言え、英語で書いてほしいという私に明らかに困惑した表情を示したのを今でも覚えています。ワクチンと診断書だけでもかなりのお金が飛んだものでした。

 また、警察証明書もかなり面倒でした。私は奈良市にある指定の場所(鑑識課)に申請しに行きましたが、指紋検査、書類にサインし、その後調べるため2週間ほど待たねばなりませんでした。また仕事を休んで行かねばなりません。そこで担当の方と少しおしゃべりしたのですが、「兄ちゃん、アメリカのどこに住むの?」「ハワイです」「おぉ~。ええのぉ。わしも行きたいわぁ」等と世間話をしながら、ちらっとみた過去の申請用紙には、奈良のような田舎でもカナダやブラジル、ヨーロッパなどに移住する人がいるようで、様々な国希望の奈良県人がいるのだと、同類者に嬉しいようなびっくりするような気持ちでいました。

 またアメリカで扶養者として協力してもらうサポーターを見つけることも必要です。たいてい配偶者の親になるでしょうが、その方の基本的な情報はもちろん、収入まで記載してもらわねばなりません。これは、もし移住後生活困難になった際、援助してくれるアメリカ国民を決めるため必要でして、妻の母が快く引き受けてくれました。今でもとても感謝しています。どなたか現地で引き受けてくれる方を一人あらかじめ決め、その方に了承してもらう必要があります。

 大きく分けて2回、大使館にコンタクトを取らねばなりません。最初は書類審査として、上記のような指定された書類に様々な私たちの情報を書き込み(どうやって出会い、最初どこで会ったか等、写真つきで個人的な内容もまとめねばなりませんでした)、東京のアメリカ大使館に送付しました。特に問題がなければ二次審査として面接の予約ができます。

 ここで注意したいことは、一次審査を通過したからと、すぐ二次審査(最終審査)に移る前に、その時の自分の状況をいったん確認する必要があるかと思います。というのは、その二次審査をパスするということは、ビザが発給されるということでして、発給後「6ヶ月以内」に移住をせねばなりません。1日でも早く、と急いでいる方には問題ないでしょうが、辞職願を出さず仕事をまだ国内でしている、引越し手続きや移住後の綿密な予定など、今後の予定を具体的に決めずに二次審査の面接予約を申請するのはやや危険のような気がします。日本での全ての事(戸籍除籍、仕事、引越し、車の処分、友人知人との別れ、親との別れ、将来の移住先、現地の仕事の計画等など)、をきちんと済ませてから、移住したいものです。6ヶ月以内といえど、こういう時の6ヶ月は非常に過ぎるのが早いものです。綿密な計画と見通しが立ってから二次審査を申請したいものです。

 次回は東京での二次審査の体験談の模様をお話します。